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実績:レポート「観光都市の未来を考える」Parisも変わろうとしている。
1993年の1月4日から8日間、社員旅行でパリに遊びに行きました。
実は私自身はパリに行くことについては、あまり乗り気ではありませんでした。今まで商用にせよ観光にせよ、行くたびに不愉快な思いをすることが多く、パリは高慢な都市だという印象が強かったからです。 ところが今回、2〜3年ぶりにパリに出かけて自分の足で町を歩き回ってみると、パリという都市のみならずパリの人々自身が変わろうとしているのが感じられて、ちょっと驚きでした。 そもそも都市とは何かを考え直してみると…
巨大観光都市として全世界から観光客を呼び、気位が高いと悪評であったパリでさえ現在変わろうとしている中で、日本の観光都市は今後どうなっていくのでしょうか。……
観光都市の基本的な未来像を考える前に、一度根本にかえって、そもそも「都市」とは何かを考えて直してみることにしましょう。 都市の機能分担
まず、都市の機能を考える上で、都市を構成している人達を役割別に分類してみると、大きく次の5つに分かれます。
(1)マネージメント(生産)をする人達 (2)都市的なサポートをする人達 (3)都市文化を創る人達 (4)(1)〜(3)を見に来る観光客 (5)都市ゲリラ マネージメント層の分散、空洞化
従来、都市を拡大成長させる牽引役を果たしていたのは、(1)のマネージメント機能を担う機関や人々でした。
そして高学歴社会が進展するとともに、(1)のマネジメント機能の中でも、特にホワイトカラーと呼ばれる人達が都市の主役になっていきました。 都市パワーの低下減少
こうなってくると、従来都市パワーの源であった、マネジメント機能がどんどん低下していく結果となります。……
都市文化の担い手達が、都市の新たなパワーを生み出す
マネージメント層が都市から撤退し、新たな都市パワーの源が現れないときには、先のように都市が都市としての本来の活力を失って「博物館都市」として生きるより他はなくなってしまいます。
では、今後新たな都市パワーの牽引役となるのは一体誰なのでしょうか。私は、それ(3)の都市文化を創る人達ではないかと考えています。…… 都市文化を産業化するために何が必要なのか
このように、例え強力なパトロンがいなくても、都市文化自体が産業化して自ら稼ぎだすことによって、自力で存続発展していくことは十分可能です。
新たな都市文化の創造-ファームウェアこそが未来の観光都市のキーとなる
都市を存続発展させていくためには、こうした都市文化を創造する環境や制度-「ファームウェア」-をいかにして創っていくかが重要なテーマとなります。……
ファームウエアによる革新が新しい産業を生み出す
このようにして都市文化を生産、流通させる仕組みを創ることによって、都市を活性化させ、結果的には観光客を呼び込める都市づくりができるようになります……
京都などは新たに人材を育成しなくても匠の技が脈々と残っているわけですから、これからやり方によっては全く違った都市文化産業を創り出せる潜在能力があるともいえます。 個的ネットワークの時代に
未来の都市が、都市文化の創造者たちにかかっているとすれば、これからはそうした人材をいかにして集め、育成していけるかがその都市の盛衰にもかかわってくるでしょう。
今後は、大組織ではなく、こうした都市文化の担い手達の個的ネットワークが生かされてくる時代になるのではないでしょうか。企業でいえば、大企業よりも中小型の企業にチャンスのある、私にはそんな面白い時代になってきたように思えます。 |